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1、奇門遁甲学 (武田考玄著『目的達成法としての奇門遁甲学入門』より抜粋) 奇門遁甲は、戦機を捉え、自国の軍を勝利に導き、国家に平安と繁栄をもたらすことのできる、秘中の秘の学問であります。諸葛孔明がこの奇門遁甲を用い、百戦百勝したということが言い伝えられておりますが、その詳しい内容となりますと、ご存知の方はほとんどいらっしゃらないようです。 日本では、方位を云々するものとして気学が横行し、最近では風水の書が氾濫しておりますが、後述もしますように、気学の方位盤は、奇門遁甲の方位盤1080局を18通りに簡略化したものでしかありませんし、日本で風水と言っているものも、そのほとんどが風水とは名ばかりで、内容は安易安直な気学でしかありません。 |
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2、現代の武田理論による奇門遁甲 奇門遁甲が、いかに戦機を捉える学問であると言っても、核兵器、化学兵器の現代にあっては、もはや戦機など問題ではなく、奇門遁甲の真伝が仮にあったとしても現代には通用しないものであると考えるのが妥当なのです。現在は、その個人の命運に害を及ぼすものを敵として、これを征服してこそ目的が達成され、より良き生活への向上発展となって行くものですから、個人の希望、願望、目的を達成するための方法論へと移行発展して来ております。つまり、 “内なる敵に打ち勝つための法” へと変貌を遂げたのであります。ですから、 “奇門遁甲とは、より良き生活のための最も積極的な造命開運法である” と言うことができます。その活用法は、大きく分けて次の二通りあります。 @ 命運を良化するための基本的活用法(基本的大気造命) A 希望・願望を達成するための目的別活用法 @は、命理学(四柱推命学)によって知り得た個々の生命エネルギーを、方位エネルギーによって調和を図るために、随時活用するものです。生命エネルギー、方位エネルギーについては、後で詳しく説明することにします。Aは、具体的な希望、願望、目的を達成するために活用するものです。目的別活用法を列記しますと、 |
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◆ 才能・能力発揮、学力向上 ◆ 地位向上、名誉獲得 ◆ 求財、借財、財利の向上 ◆ 店舗開店、会社設立 ◆ 転居 ◆ 求縁(縁結び) ◆ 鍬入れ、地鎮祭、改築、増築 ◆ 求医、治病 ◆ 試験合格 ◆ お宮参り ◆ 旅行 ◆ 航空機搭乗 ◆ 葬儀、遷墓 ◆ 紛争、訴訟解決 |
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等々、その活用目的は人生諸般、あらゆることに係わると言っても過言ではなく、その使用法はまことに多種多様でありますが、Aは@の応用と言えます。 しかしながら、奇門遁甲によって、希望、願望、目的を達成し得るとは言いましても、あらゆることには原因と結果の必然性があり、原因のないところに結果はありませんので、そこには限界があるのです。 例えば、身のほども知らず、一サラリーマンが大富豪となりたいと望むのは、それは野望であって願望ではありません。そのような野望はいくら遁甲でも、果たし得られるはずはないのです。さらに社会的地位にしても、分もわきまえず、努力もしないで社長になりたいとか、総理大臣になりたいとかいうのは気狂いじみた野望にしか過ぎないのです。社会的一流人となるためには、健康であって、一業に徹し、かつ、五十年、六十年とかかって上昇して行くものですから、突然変異的に出世できるものではないのです。また、全くボーダー・ラインにも至っていない受験生を、一回や二回の遁甲活用で希望の大学に合格させるなどといった奇跡を起こすことなどできないのです。 ましてや、遁甲によって相手を自分の思うように自由自在に操ることができるとか、憎い相手を法に触れることなく、自分が手を下さなくとも殺すこともできる、などと言っている人がおりますが、そのようなことは絶対にできません。そんな悪事のために遁甲があるのではないのです。そうしたことを宣伝したり、公言したりするのを見聞きするにつけ、慄然として、鳥肌が立つ思いがするのです。 (省略)遁甲をどうか誤解しないようにしてください。自己の悪い性情、言動、対人関係を自分が変革し改めることによって、相手の人の感じ方や見る目が好意的となり、その感応がまた自己に跳ね返って来ることによって、さらに自己が向上、良化して行くという弁証法的向上発展の契機となるのが遁甲なのです。 ですから、正しく遁甲を活用するなれば、その効は目を見張るものがありますが、そこには厳然たる限界があって、その限界以上のことは、医師、法律家、建築家などのあらゆる専門家に委ねるべきなのです。 |
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